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2024年4月11日12:36
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もう懐かしい感じになった現代美術作品を復習するような展覧会を2つ見た。
①「PLAY PLAY ART」展 ワタリウム美術館
ワタリウム美術館の70年代から90年代のコレクション作品を総観する展覧会。1点、小谷元彦の「リボーンアート・フェスティバル」出品作品「Surf Angel(2021-22)」だけが特陳。
特にテーマは感じなかった。もうすでに懐かしいという感じと、結構渋いというか、芸術に対する真摯さがあったなぁという感想。
小谷元彦、ナムジュン・パイク、ニキ・ド・サン=ファール、アンディ・ウォーホル、ジョナサン・ボロフスキー、デイヴィッド・ホックニー、小沢剛、ソル・ルイットなど。
小谷元彦
ナムジュン・パイク
ニキ・ド・サン=ファール
アンディ・ウォーホル
ジョナサン・ボロフスキー
デイヴィッド・ホックニー
小沢剛
オノ・ヨーコ
ソル・ルイット
②「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開」展 アーティゾン美術館
改装、改名なってから初めて行った。セザンヌやマティスに始まってカンディンスキーや抽象表現主義、日本の抽象まで年代順に網羅している。抽象を総復習するような展覧会。
学生の頃、わくわくしながら見たブリジストン美術館の近・現代の珠玉の作品との再会は感慨深いものがある。また今回旧収蔵作品に加えて、かなりの数の新収蔵の作品が展示されている。
最後に現代の抽象のホープ的な作家7名(津上みゆき、髙畠依子、リタ・アッカーマンら)の作品が展示されている。こういうのがあって単なる名画の総花的な展覧会で終わっていないのがいい。
セザンヌ
マティス
ピカソ
カンディンスキー
フォートリエ
デ・クーニング
ロスコ
元永定正
スーラージュ
津上みゆき
髙畠依子
リタ・アッカーマン
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2024年3月27日0:30
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30年来の旧友二人の個展に行って来ました。
①田鎖幹夫展
昨年日本橋から表参道に引っ越ししたギャラリー砂翁&トモスは、空間と壁面、光までもが見事に呼応しているステキなギャラリーでした。
田鎖君は独自に開発した蜜蝋を使った作品を作り続けている。
蜜蝋を紙や板に塗り、引っ掻いて跡を作りインクや絵具を乗せ、それを溶かして別の紙に転写する。反転した作品がもう1つ出来る。
何より転写という間接的な過程を経ることで偶然性を取り込んだ作品になり、その分意図や意識から離れて開放的な気分になるのが心地よい。
②五嶋稔展
京橋のギャラリー檜B・C。
いつも通り五嶋君の性格そのものの、サービス満点の作品群でした。
アクリルガッシュの艶消し不透明、明るいベタ塗りと細筆による線の走りが冴え渡っていました。楽しい作品ですがただ楽しいばかりでなく、秘密めいたというか、蠱惑的なところがなんともくすぐられます。
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2023年11月29日9:50
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全く私には縁のない、しかし質の高い展示をすることで定評のある銀座のブティック系、化粧品系ギャラリーに行ってきました。
○銀座メゾンエルメスの「Interference(インターフィーレンス)」展 6月4日まで
繊細で脆い素材を使って知覚体験を促す4人のグループ展。
スザンナ・フリッチャーはモーターで震える糸を会場の空間に縦横にめぐらしたインスタレーション。その中を糸の震えやモーター音に同調しながら歩く体験。画像では糸が見えないかも。肉眼でもよく見えないくらい繊細でした。
フランシス真悟の絵画は正方形の中央に円が描かれていて、それが微妙な色で塗られている。解説によれば光干渉顔料を使っているそうで、見る方向によりキラキラした色が蝶の鱗粉のように揺れ動く。
どれも体験するこちら側の反応で成立するような作品でした。
○シャネル・ネクサス・ホールの「マベル ポブレット」展 4月2日まで
キューバ生まれの女性アーティスト。パンフでは特殊な加工をした写真作品かと思ったけど、実際は今まで見たこともない不思議なモノだった。
小さくピラミッド型に折られた写真が壁から空間を空けて立体的に構成されていて、それをちょっと遠くから見ると画像が浮かび上がる。キャプションの素材欄に「origami folded photographs printed on backlight, mounted on plexiglass」とあり、プレキシグラスを塗った写真を折り紙のように折って作っているらしい。他に花びらの形のプラスチックをたくさんパネルに刺したものもあった。一見工業製品っぽいのだけどそれを越えて惹かれるものがある面白い作品だった。
(それにしてもエルメスやシャネルに入るときにはいつも緊張する)
○資生堂ギャラリーの「YU SORA もずく、たまご」展(4月9日まで)
白い布に黒い糸で刺繍した作品。平面もあるが、実物大の立体を布で覆うインスタレーションも。モティーフはリモコン、テーブルの上の本やカップ、カーテンなど室内生活範囲の身近なもの。日常がそのまま漫画の一コマになって飛び出してきたような感じで、現代の工業製品がなんともはかなく愛おしく思える作品でした。
YU SORAは第16回 shiseido art egg賞受賞者の一人。
○ポーラミュジアムアネックスの「ポーラ ミュージアム アネックス展 2023 -自立と統合-」展(4月16日まで)
ポーラ美術振興財団による若手アーティスト海外研修助成制度で選ばれた6名による展覧会。
その後期3人展。佐藤幸恵の半透明ガラスの作品がかわいかった。
○GINZA SIX 6階蔦屋書店の中央イベントスペースGINZA ATRIUMでのb.wing個展「Home Alone(Don’t forget to play)」
(残念ながら3月29日で終わってしまった)
b.wingは香港出身のアーティスト。展示されている絵画(A-boyというキャラクターらしい)や教室風のインスタレーションから、作家の子どもの頃の孤独や心細さがあふれ出ている感じで、心ならずも「しん」と感動してしまった。
この作家は全く知らなかったので驚きも大きい。それにしてもGINZA SIX 6階蔦屋周辺は面白くいつまでいても飽きない。
(最後の画像はGINZA SIX吹き抜けのジャン・ジュリアン作品)
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2023年11月26日18:13
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VOCA展(上野の森美術館)3月30日まで
3月に上京するとVOCA展には必ず行くようにしている。
VOCA展は今年で30周年だとか。VOCA展のサブタイトルは-新しい平面の作家たち-で、今回30周年記念企画として「平面」≠「絵画」~絵画と平面の境界線~ という展示もある。
30年間常に平面と絵画の問題はついて回っていただろうけど、その解釈は難しい。
以下、勝手な解釈ですが、
VOCA展が発足した1994年当時は「絵画」が「平面」に取って代わられ、壁に従属するような機能しかないモノになっていた。そこからの脱却を求め、空間として価値ある平面=原初的世界像を表出する平面=絵画 を創出するべく悲愴な決意を持った作家の作品がVOCA展に登場した。いわく赤塚祐二、吉川民仁、丸山直史、東島毅、小林正人、野沢二郎・・・などの実験的作品がそうで、それはすばらしい光景だった。
その後2000年代に入ると、絵画がなんかまた矮小化したようなあまり面白くない感じになった。VOCA展もこんなモノでいいのかなとがっかりしちゃって、それほど見たいと思わなくなった。
絵画が大きなくくりで語れる物語は持たなくなって久しい。でも最近はそれぞれみんな違ってみんないい的な感じで、よくわからないけど作品1点1点は面白いと思う。出品規定が壁から20cmまでとなっていて、また素材も問わないことから写真、映像、陶芸、テキスタイルなどほとんど何でもいい。であれば、絵画と平面の違いと言うよりなぜ平面にこだわるのかもよくわからない。
30年前とは隔世の感がある。今でもその頃の作品は好きだが(彼らの作品ももちろん変化している)、しかしなぜか30年前の作品を今見るより、今のVOCAの作品がやはりおもしろいと思ってしまう。
という感想でした。
(VOCA展受賞者の作品を収蔵している第一生命の本社ロビー-銀座-で、過去の受賞者の展示-今は女性作家の作品-をしていて、それも見た)
VOCA展のついでにSCAI THE BATHHOUSEまで足を伸ばし「宮島達男展」(4月15日まで)を見た。数字のビーズが壁から離れ床に落ちていた。
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2023年11月22日17:41
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先週、埼玉県立近代美術館で「ポローニア」展というグループ展に出品していました2023年3月21日-26日)。
「ポローニア」展は大学の先輩方のグループ展で、それに今回加えていただきました。「ポローニア(Polonia)」とは「桐」のことで、大学の校章に使われているシンボルで、たしかよく行った構内の喫茶店もその名前でした。
現在、埼玉県立近代美術館での企画展が「戸谷成雄」展で(2023年5月14日まで)、グループ展の受付の合間に、戸谷作品が全年代にわたりこれだけ多く見られたのはラッキーでした。空間をゆったり使った展示レイアウトに、戸谷の重量感ある「森」シリーズなどの作品は迫力満点でした。戸谷の作品に「ミニマルバロック」と本人が命名(造語)したシリーズがありますが、その名の通り基本的な彫刻の概念、構造に対する深い思索と、人間的な内実(情念)が融合したような表現は見応えがありました。
今回、長くはない滞在でしたが、足が動く限り展覧会を見て回ったので、これからいくつかアップしていきたいと思います。とりあえず友人の展覧会から。
○池袋B-galleryの「長はるこ」展。ギャラリーオーナーで版画家の長さんのシルクスクリーン作品と、大学院同窓の沼尻昭子さんの立体作品(壁のオブジェ)のコラボ展。両氏が同じネパール紙を素材にしています。(4/9まで)
○銀座ギャルリー志門の「Monochrome」展。古くからの友人が何人か出品しています。(3/25で終了)
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2023年6月2日16:43
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レポートその③です。
国立新美術館「ドマーニ明日」展。
毎年この時期開催の、「新進芸術家海外研修制度(旧・文化庁派遣芸術家在外研修制度)」で海外研修をしてきたアーティストの成果発表展覧会ですが、以前、少なくとも旧・安田火災東郷青児美術館でやっていたときには、文字通り直近数年間の派遣研修員の選抜展でした。しかし最近は出品者の研修時期も年齢もバラバラで、人選やコンセプトがよくわからない展覧会になっているような気がします。
今回も伊藤誠や北川太郎の様なきっちり確実で評価も定まっていて、研修時期も古いアーティストから、人気作家で今回4回目の出品の丸山直文、2回目の小金沢健人、そして最近派遣された若手アーティスト数名という人選になっています。全体として共通のテーマがあるというわけではないようで、研修の成果発表としては4回は多すぎるし、人選の意図がわかりませんが、展覧会自体は、ひとりひとりの作品の質が高く見応えのあるものでした。
伊藤誠
北川太郎
丸山直文
大崎のぶゆき
石塚 元太良
小金沢健人
同じく新美術館の「Idemitu Art Award」。(「ドマーニ明日」展のチケットを提示すると無料で入れます)
「シェル美術賞展」が名称を変えたそうです(びっくり)。「シェル美術賞」は「FACE展」や「VOCA展」と並ぶ「若手作家の登竜門」として有名ですが、その中でも最も歴史の長いものです。
最近の絵画の動向を見るのにはとても参考になりますが、最近の若手は普遍性や精神性、また宇宙的な大きなものには向かわず、身近なものに目を向けることが多いですが、それも確固たる信頼はなく気分や雰囲気的な感じが多く、抽象的でも描写的でもないという、あやふやなもの多いです。そういった感覚が今日的らしく、今回のグランプリの作品もそんな感じで、面白いとは思うものの若干見飽きてきた感もあります。
グランプリ作品
帰りの搭乗便の時間が迫る中、モノレールの天王洲アイル駅で下車してTERADA ART COMPLEX に駆け込み、どうしても見たかったMAKI GALLERYのブライアン・ハート展を見ました。ブライアン・ハート(Brian Harte)はとても好きな作家(もう「推し」的な感じです)で、前回のMAKI GALLERYの個展が見られなかったので、今回を逃すとまたいつ見られるかわからないと思い、必死に走りました。ハードエッジと曖昧空間、身近な形象と抽象、プライベートと客観が見事に混じり合っています。
残念ながら他の作品を見る時間がなく、また走ってモノレールに戻り空の人となりました。
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2023年5月29日12:08
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レポートその②です。
森美術館の「六本木クロッシング」。
同じフロアーで開催している「YUMING MUSEUM」と「冨樫義博展」(この漫画家について全く知らない)は行列ができているのに、「六本木クロッシング」 は予約なしでもスイスイ。しかし入ってみると作品の持つ切実なエネルギーに圧倒されます。「六本木クロッシング」はいつも人間としてギリギリのところで制作しているアーティストが選ばれている印象がありますが、今回もヒリヒリするような痛みや叫びが聞こえてくる(それが時にユーモラスな表現をとることもありますが)ような素晴らしい展示だと思いました。
人類や自然、歴史や文化とどう関わっていくのか、それを自分のこととして美術的手法でなんとか応えようとする真摯さと気概を感じる展覧会でした(個人的感想ですが)。
「MAMコレクション:自然を瞑想する」の久門剛史、ポー・ポー、梅津庸、「MAMプロジェクト」の山内祥太も良かった。
青木千絵
金川晋吾
AKI INOMATA
キュンチョメ
市原えつこ
石垣克子
SIDE CORE2
進藤冬華
梅津洋一
山内祥太
国立近代美術館の「大竹伸朗展」。
こちらは一応予約して入りましたが、なくても大丈夫そうです。
大規模回顧展ということでかなり期待していましたが、自分の中ではなんだか薄い印象しか残りませんでした。
もともとかなり好きなアーティストで、直島など作品も結構見てきました。中でも2006年東京都現代美術館の個展「大竹伸朗 全景 1955-2006」の印象が強く、そのため今回大竹というアーティストをなぞって見てしまったのか、またはその前に見た「六本木クロッシング」の衝撃が強かったためなのか、よくわからないですが、ただただ「美しい」作品群として目に映りました(これも個人的感想です)。
年代順でなくテーマごとの展示で、そのテーマの意図がよくわからず、またアプリで作品リストや解説を見なければならない煩わしさも影響したかもしれません。
こういうこともあります・・・・といった感想です。
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2023年2月13日11:34
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池袋B-galleryでの個展開催中、午前中は時間があるので、東京をふらふら歩いていた。主に展覧会鑑賞と思い出の地巡りです。
・台東区谷中の「SCAI THE BATHHOUSE(スカイザバスハウス)」の「李禹煥-物質の肌合い」展。60年代の作品が多い。同時期にやっている新美術館の展示に比べてもちろん小規模だが、素晴らしい作品ばかり。根津・谷中・千駄木のこのあたりは昭和っぽい町並みが今人気。文豪の史跡なども多く、確かに歩いているだけで面白い。
SCAI THE BATHHOUSE(スカイザバスハウス)
李禹煥
李禹煥
・西荻窪「数寄和」の「岸本吉弘」展。西荻も住みやすそうな感じ。特に駅裏の飲み屋街は独特の雰囲気で楽しい。そこから中央線で一駅先に行って吉祥寺の井の頭公園へ。学生の頃何度も来た。甘い話だったらいいのだが、大体がその先にある友達の家に遊びに行っていた時に通っただけ。ただそのあたりの喫茶店も感じいいし、又吉直樹の『火花』のロケ地で、見覚えのある場所もあって久しぶりに来て良かった。
岸本吉弘
井の頭公園
井の頭公園
・東京都庭園美術館の「旅と想像・創造」展。庭園美術館の前身である旧朝香宮邸の朝香宮夫妻の100年前の欧州旅行の跡を追った展示を中心に、高田健三らの旅の紹介。そして最後に旅にまつわる現代美術。宮永愛子、福田尚代、さわひらき、栗田宏一など。この美術館も何回か来ているけど、時々面白い企画をする。
東京都庭園美術館
「旅と想像・創造」宮永愛子
・本郷の「トーキョーアーツアンドスペース」。台北国際芸術村15周年交流記念展「ひもとく」展。いつも地味にいいものをやっている。御茶ノ水を一回り。湯島聖堂、レモン画翠、ニコライ堂などを巡る。学生の頃レモン画翠によく来たが、「クラシック」という名曲喫茶があってそこにも良く寄った。さだまさしが食べかけの檸檬を放った聖橋。レモンといえば梶井基次郎を思い出すが、梶井のレモンは丸善の本の上に置かれた。
トーキョーアーツアンドスペース
「ひもとく」展
「ひもとく」展
ニコライ堂
聖橋からの眺め
・宿泊中の大塚駅近くのホテル前から都電が出ている。都電荒川線に乗って「鬼子母神前」で降りる。私の心のふるさと雑司ヶ谷をぶらぶら。大学生の四年間ここに住んでいた。下宿もバイトをしたお菓子屋もよく行ったラーメン屋ももうなくて、池袋まで歩いた道もよくわからない。雑司ヶ谷霊園に行った。夏目漱石の墓など有名人のお墓がいっぱい。松江にゆかりの小泉八雲や村山槐多、俳人の杉田久女の墓もある。
鬼子母神
夏目漱石の墓
小泉八雲の墓
・B-gallery隣の自由学園明日館。休みの日は結婚式が多くてなかなか中に入れてもらえない。
自由学園明日館
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2023年1月27日14:13
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今年のお盆は栃木県、那須高原の一棟建てを借りて家族で過ごしました。普段離ればなれになっているので、こういう機会を作って時々子どもたちと会っています。
那須には奈良美智美術館に行き、その後皆と別れて東京でいくつか展覧会を見ました。寺田倉庫は新しい現代美術スポットとして話題だったので行けて良かったです。
「N’s Yard 奈良美智美術館」(那須塩原市)
那須高原の人出と喧噪はすごかったですが、ここに来るとゆっくりと落ち着いた時間が流れてました。大きくはないけれど充実した内容の美術館でした。ただ奈良の作品と奈良がコレクションした作品がランダムに展示されていて、しかも壁にキャプションがないので、よく知らない人は戸惑うかも。奈良の他に、村瀬恭子や名和晃平らの作品がありました。
奈良美智美術館外観
奈良美智
奈良美智
奈良美智
村瀬恭子
名和晃平
「YES YOU CAN」展 WHAT MUSEUM (寺田倉庫) 2022.8.6-10.16
WHAT MUSEUM1階では「建築模型展」(2022.4.28-10.16)をやっていて、これも面白かった。写真は藤森照信の「ワニ」。
2階は桶田夫妻のOKETA COLLECTION から「YES YOU CAN アートから見る生きる力」展。加藤紘加、ジャデ・ファドジュティミら若手女性作家の魅力的な作品が多く楽しめた。今年VOCA賞を取った川内理香子も見られて良かった。
WHAT MUSEUM外観
藤森照信「ワニ」
加藤紘加
ジャデ・ファドジュティミ
川内理香子
「地球がまわる音を聴く」 森美術館 2022.6.29-11.6
ヴォルフガング・ライプ、エレン・アルトフェスト、ギド・ファン・デア・ウェルヴェ、青野文昭、横尾貞治、金沢寿美など、どの作品もキリッと厳しく、またなんとも人間愛に溢れていた。
彼らは皆、美術そのものの問題などすでに考えていないと思えるくらい、超越している。自分が生きるため、また人類が生き残るために何が必要か、人間の生と死への本質的な問い、その問題意識が切実で、ギリギリで厳しくまた優しい。胸に響くすばらしい展覧会だった。
ヴォルフガング・ライプ
エレン・アルトフェスト
ギド・ファン・デア・ウェルヴェ
青野文昭
横尾貞治
金沢寿美
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2023年1月20日17:43
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久しぶりにグループ展(CAF.Nびわこ展)に出品して、ギャラリートークに参加した機会に、関西地方の展覧会を回ってみました。
大阪・北加賀屋のkagooや千鳥文化ホールで開催の「TIDE―潮流が形になるとき」。周辺のオブジェやラクガキも一体になって美術好きには楽しいエリアになっている。
その先のクリエイティブセンター大阪(名村造船所跡地)の「ART OSAKA 2022 EXPAND SECTION」。小清水漸と植松奎二はさすがに圧巻の展示だったけど、他の作品は私にはいいのかどうかわからなかった。
国立国際美術館「遠い場所/近い場所」。コレクション展だけど、渋くて充実した展示。見たいと思っていたマーク・マンダースが初めて見られて良かった。
兵庫県、BBプラザ美術館の太田三郎展「人と災いのありよう」。太田のライフワークである、災い(戦争も含めて)に遭遇した人や物を切手に託すシリーズ。
兵庫県立美術館「関西の80年代」展。当館で80年代に開催していた「アート・ナウ」展等で活躍した「関西ニューウェーブ」作家たちを中心にした大規模作品の展示。この頃はよく知っているので懐かしかった。質、量共に充実していて見応えあり。