美研のあれこれ④
美術館ワークショップのノリ蒸し器
1.オープンキャンパス(8月11日)
島根大学教育学部は8月11日(木)にオープンキャンパスを開催しました。
午前中の全体説明に続いて午後は各専攻で個別入学体験が開かれました。
「美術専攻」では去年に引き続き以下のような内容で実施しました。
専攻・コース入学体験 「ようこそアートの世界へ」
① 美術専攻4年間の学びについて
美術の各分野の紹介のほか、パワーポイントでカリキュラムの特徴・学生生活・実習や専攻別体験などを説明しました。(写真①)
②推薦・前期入試について
推薦入試の内容と前期入試について説明し質問を受けつけました。
③公開講義 (美術科教育室)
「各描画素材の表現の特質と用法について」と題して、私が「絵画概論」の授業でやっている内容をもとにして、油彩やアクリル・水彩作品の制作について技法や描画素材等の説明や技法について簡単な講義をしました。(写真②)
④絵画室などの施設と学生作品見学
⑤在学生との交流会(写真③)
⑥「持参作品の講評」
参加者が持参したデッサン、水彩画、油彩画、彫刻・工芸作品、ポスターなどのデザイン作品等を専攻の教員が講評・アドバイスをしました。
(写真①)
(写真②)
(写真③)
私たち教員は特に⑥の「持参作品の講評」に力を入れたいと考えています。たくさんの高校生の作品を見、またそれを通して高校生や先生方との交流を深められたら幸いです。また茶菓子を囲んで在校生が学生生活や授業の様子などについて気さくに話をする交流会も好評でした。
島根大学教育学部美術専攻について興味のある方、質問等のある方は新井までメール(arai@edu.shimane-u.ac.jp)にてご相談ください。
なお美術専攻のパンフレット2011年版ができています(写真④)。ご希望の方は上記アドレスまでご連絡ください。
2.美術館ワークショップ(8月12日〜15日)
今年も島根県立美術館で子ども向けのワークショップを開催しました(写真⑤)。
これは3年生の専攻別体験学修の一環で、前期の「彫刻内容構成研究」授業の中で企画、題材設定、演習等をし、夏休みに美術館で実習を兼ねてワークショップを開くものです。
このワークショップで学生は美術題材の設定から実際の説明・指導ばかりでなく、様々な参加者との対応までを体験し、すぐ後期に控えている教育実習への基礎を築くものとなります。
今年は8月12日から15日の4日間、同時期に企画展として開催されている、型絵染の人間国宝「芹沢銈介」展とリンクして、型絵染の技法でランチョンマットを制作するワークショップ「手作りノリで型絵染 かんたん!芹沢ランチョン」(写真⑥パンフレット)を開催しました。
(写真⑤)
写真⑥
今回のランチョン制作のメインは芹沢が独自に使用したノリを使用するところ。
もち粉と米ぬかと水を混ぜ合わせて練り、団子状にして蒸したものをノリとして使います(写真⑦)。
型紙と網の上からノリを付け(写真⑧)、乾かし、独自に調合した染料を塗りまた乾かし(写真⑨)、よく水洗いして(写真⑩)完成(写真⑪)。
とても複雑な手順なので時間もかかり、その分創作の時間が少なくなったのが残念だったですが、3年生7名の説明や事前の準備、また息もぴったりで気持ちの良いワークショップになりました。
(写真⑦)
(写真⑧)
(写真⑨)
(写真⑩)
(写真⑪)
3.教員免許状更新講習(8月25日)
さる8月25日に教員免許状更新講習を開きました。3年前から実施されているものですが、私が担当するのは2回目です。
講習は私がやっている「絵画授業構成研究」という授業から「絵画素材による造形研究」と題して、おもに、近現代の絵画・造形思想から生まれた技法や形式を講義し、それをもとに演習制作をするという内容です。
美術の先生方のための研修講座なので、美術の授業題材の理解を目的としたものですが、それとともに、あまり型苦しくならず、制作者としてその場の制作を楽しんでもらうような気持ちで行いました。
具体的には上述の「近現代の絵画・造形思想から生まれた技法や形式」-コラージュ・マティエール技法の講義と演習制作をしました(写真⑫⑬)。
お疲れ様でした。
(写真⑫)
(写真⑬)