美研のあれこれ⑨

卒制展集合写真
卒制展集合写真

学年末になり、今年も卒業関係の行事が次々と行われました。いくつか紹介します。

○卒業研究発表会(2月6日)

4年生が、2年間かけて作り上げてきた卒業制作作品を、美術研究室の皆の前で発表しました。絵画ゼミは2人。Fさんは「孤独」という感情を、茫漠とした空間と象徴的もの(動物・植物等)の組み合わせで表現しました(写真①)。ただ自分がある感情を表現したいと考えても、それが鑑賞者に真実感を伴って伝わるかは、なかなか意図的にできるものではありません。Fさんは青を基調とした美しい空間を作り上げましたが、理念や狙いは良くわかるのですが、その表現が説明的で空間からの直接的、感覚的な伝わり方はもう一歩弱かったと思います。

Kさんは布類のしわを大きく描きだしました。Fさんとは逆に主体としての自分の感情を殺し、冷静に「しわ」という現象を見つめることに終始しました。偶然と必然を兼ね備えた「しわ」の表情は、Kさんの卓越した描写力で、日常としてあるものが異様な迫力と不思議さを持って表現されたと思います(写真②)。

卒業研究発表会
写真①
卒業研究発表会
写真②


○シンポジウム「教員養成カリキュラムの発展的研究」発表(2月11日)

2月11日に、鳴門教育大学主催で「教員養成カリキュラムの発展的研究」第1回シンポジウム−教科内容学の成果を教員養成にどう反映すべきか!−が大阪で開かれました。私は「教員養成カリキュラムの実践報告・提案」として島根大学教育学部で実施されている「教科内容構成研究」について報告しました。(写真③)

シンポジウム「教員養成カリキュラムの発展的研究」発表
写真③

今、教員養成学部では教職大学院や教員養成6年制問題等の中、小学校教員養成化傾向があります。その中で私たち教科専門教員は自分達のアイデンティティをどこに求めていくかが問題になっていると思います。アカデミックな専門授業だけで済むわけではないことはもちろんですが、教科内容との関係の中でなおかつ本当の(人間教育としての)専門教育の必要性を感じさせる授業が求められるのではないかといつも思います。

○ゼミ追いコン(3月2日)

3月2日には絵画ゼミでの追いコンがありました。ゼミで追いコンをするようになって数年経ちますが、最初にやったスタイルが踏襲されていて、まずはスポーツ大会。今回はスケート(写真④)。その後プリクラを撮ったり豚シャブ屋さんで宴会など(写真⑤)。卒業のプレゼントなどが贈られて盛り上がりました。

ゼミ追いコン
写真④
ゼミ追いコン
写真⑤


○追いコン(3月11日)

今年の追いコンはSalon de HATTORIで。2年生がいろいろな出し物を企画してくれました。「この人は誰でしょうクイズ(子供の頃の写真から誰だか当てる)」とか「美研紹介ドラマ」とか、卒業生1人1人の個性に合わせて贈るプレゼントとか。会は明るく楽しく過ぎて行きました。逆に最近追いコンで泣く卒業生が減ったのはちょっとさびしい。(写真⑥、写真⑦)

追いコン
写真⑥
追いコン
写真⑦


○卒制展(2月20日−2月26日)

2月20日から島根県立美術館で恒例の島根大学教育学部美術専攻生卒業制作展が開かれました。今年の卒業生は6名。絵画専攻2名。デザイン2名。彫刻1名。美術教育1名。
2年次末のゼミ決定以来約2年に渡っての卒業研究でしたが、昨年10月の中間発表会、上に書いた卒業研究発表会などを経て、その成果を美術館で発表しました。

会場の様子はこんな感じです。(写真⑧)

卒制展
写真⑧

絵画専攻生の作品(写真⑨、写真⑩)

絵画専攻生の作品
写真⑨
絵画専攻生の作品
写真⑩


デザイン専攻生の作品。(写真⑪、写真⑫)

デザイン専攻生の作品
写真⑪
デザイン専攻生の作品
写真⑫


彫刻専攻生の作品。(写真⑬)

彫刻専攻生の作品
写真⑬

美術教育専攻生は論文のパネル展示をしました。(写真⑭)

美術教育専攻生のパネル展示
写真⑭

また美術教育研究発表のスペースでは、3年夏に島根県立美術館で行ったWSや教育実習の成果、また「美術科教育研究」の実践報告など、美術専攻で学修したことがパネル展示されていました。(写真⑮)

美術専攻のパネル展示
写真⑮

日曜日にはギャラリートークも行われました。(写真⑯)

ギャラリートーク
写真⑯

○3年生グループ展「たんぽぽ」(2月28日〜3月4日)

どういうわけか5年ほど前から、3年生がこの時期に自主的にグループ展をするようになっています(展示風景写真⑰⑱⑲)。3年次は美術館ワークショップ、教育実習Ⅲ、Ⅳ、Ⅴなど教育臨床活動で大変忙しく、専門研究(制作)をする時間がなかなか取れないのが実情です。それらの実習がひと段落する1月頃から卒業制作に向けて本格的に研究を開始しますが、そのきっかけとして3年生自らが展覧会を企画するようになりました。
この時期ではまだコンセプトもスタイルも固まっておらず、展示するのはいささか厳しい点もあるので教員としてはヒヤヒヤ者ですが、それでも今年に入ってからのゼミで、制作や作品を展示することへの姿勢や意味などについてはやってきて、この展覧会に臨んだつもりです。卒制への勉強の段階として必死な学生の姿を感じていただけたら幸いです。

3年生グループ展
写真⑰


3年生グループ展
写真⑱
3年生グループ展
写真⑲


○卒業式(3月22日)

今年の卒後生は行く先は教員4名、民間1名、大学院進学1名でした。卒業式はいつも感慨深いものですが、今年の卒業生の学年はいつも真面目で仲が良く、美術的な能力もかなりあってまたやるべきことをきちんとやる信頼のおける学年でした。4年間それぞれ成長して羽ばたいていく姿はまぶしいばかりです。この大学での経験、特に卒業研究等で培った自分というものの確立をもとに、新しい場所でいろいろなことに挑戦し自分の人生を切り開いていってもらいたいものです。(写真⑳)

卒業式
写真⑳
 
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