東京美術館&ギャラリー巡り 2017.11.16

先日行った六本木の小山登美夫ギャラリーの「ソプアップ・ピッチ」展があまりに良かったので、同時開催の渋谷ヒカリエの8/ ART GALLERYのほうにも行ってみた。カンボジアの土着性が圧倒的なエネルギーで空間全体に溢れている。

ソプアップ・ピッチ
ソプアップ・ピッチ

そこからGoogleを頼りに表参道まで歩いてGYRE3階のEYE OF GYREへ。「コンセプト・オブ・ハピネス-アニッシュ・カプーアの崩壊概論」展。いつ見てもカプーアには驚かされる。今回の展示作品は暴力的なエネルギーの塊のようなものだが、その中に冷徹なまなざしを感じる。

アニッシュ・カプーア
アニッシュ・カプーア

そこから100m歩くとエスパス・ルイ・ヴィトン。ここに入る時は、ピシッとしたスーツのお兄さんにドアを開けてもらうので、いつも緊張する。何も買わないので、そそくさと最上階へ。「ヤン・フードン(楊福東) 《The Coloured Sky: New Women II》」展。5枚のスクリーンを使った映像インスタレーション。水着を着た中国人美女5人と、馬とラクダが浜辺のセットのような場所にいる。表情を変えずスローに動く人とモノが時々色の光に包まれる。何を言っているのかわからないが、その不自然さになかなか目が離せない。

ヤン・フードン(楊福東)
ヤン・フードン(楊福東)

そこから千代田線で一駅。乃木坂で降りて新美術館の「安藤忠雄」展。平日なのにかなり混んでいる。貧乏なプロボクサーが建築に出会い、やがて海外で大きな仕事を任されるようになり、東大の教授にまでなったサクセスストーリーは一般的にも知れているし、それにもかかわらず、英語もしゃべれず、いつも庶民と同じ目線で未来を語る人間味にも惹かれる。コンクリートの壁による仕切りや箱型、階段やスロープに、抜ける空間や水などを組み合わせた空間は小気味いい。個人住宅から最近の公共施設まで模型と写真で紹介しているが、プンタ・デラ・ドガータなどの大型模型がすごくいい。

安藤忠雄
安藤忠雄
 
Copyright©2008-2023 Tomoo Arai All Rights Reserved.
E-mail:arai@edu.shimane-u.ac.jp