東京展覧会巡り⑥(2023.8.28)

六本木ヒルズにドラえもんがいっぱいいた。

「ワールド・クラスルーム 現代アートの国語・算数・理科・社会」 森美術館

美術を学問領域と関連付け、それを学校の教科に当てはめて観る展覧会。確かに現代美術は純粋視覚ではなく、世界の認識のためにいろいろな領域とコラボして作品が成立しているので、その領域を学校の教科と結びつけて提示するのは一つのアイデアかも知れない。
科目は「国語」、「社会」、「哲学」、「算数」、「理科」、「音楽」、「体育」、「総合」に分かれている。
最初の「国語」は言葉-コンセプトとの関係になるので、作品だけ観ていてもなんだかわからないものが多い。説明をよーく読んで関わりを理解して意味を把握していく。「社会」も写真や映像作品が多いのだけど、ただ観ているだけではわからず、背景の「政治」「経済」「社会」等の事情を説明から読み取って「あぁこの池のように見えるものは、ベトナム戦争時にアメリカ軍によって絨毯爆撃された跡なんだな」とわかる。
でもまあテキスト通りに解釈するより揺らいだ多様な解釈ができる方が面白い。
「哲学」も背景の哲学的思想との関わりはあるけれど、映像を見て直接感じ取れるものがある。豆腐の表面にお経を書いてそれが腐っていく様子を撮ったものとか、死体の前で「死」について講義するとか。
宮島達男、李禹煥も「哲学」に入っていたのはわかるけど、奈良美智も「哲学」?
最も面白かったのは「理科」。ソムアップ・ピッチの竹細工、サム・フォールズの植物、田島美加の特殊な顔料による絵画や宮永愛子のナフタリンなど。やはり視覚と認識が紆余曲折はありながらもその場で繋がる方が面白くはある。
最近こんなお勉強的な展覧会ばかり観て少し息苦しい。

ドラえもん
森美術館企画展
森美術館企画展
森美術館企画展
森美術館企画展
森美術館企画展
森美術館企画展
森美術館企画展
森美術館企画展
森美術館企画展
森美術館企画展
森美術館企画展
森美術館企画展
森美術館企画展
森美術館企画展
森美術館企画展

東京展覧会巡り⑤-2(2023.6.28-7.2)

もう懐かしい感じになった現代美術作品を復習するような展覧会を2つ見た。

①「PLAY PLAY ART」展 ワタリウム美術館

ワタリウム美術館の70年代から90年代のコレクション作品を総観する展覧会。1点、小谷元彦の「リボーンアート・フェスティバル」出品作品「Surf Angel(2021-22)」だけが特陳。
特にテーマは感じなかった。もうすでに懐かしいという感じと、結構渋いというか、芸術に対する真摯さがあったなぁという感想。
小谷元彦、ナムジュン・パイク、ニキ・ド・サン=ファール、アンディ・ウォーホル、ジョナサン・ボロフスキー、デイヴィッド・ホックニー、小沢剛、ソル・ルイットなど。

小谷元彦
小谷元彦
ナムジュン・パイク
ナムジュン・パイク
ニキ・ド・サン=ファール
ニキ・ド・サン=ファール
アンディ・ウォーホル
アンディ・ウォーホル
ジョナサン・ボロフスキー
ジョナサン・ボロフスキー
デイヴィッド・ホックニー
デイヴィッド・ホックニー
小沢剛
小沢剛
オノ・ヨーコ
オノ・ヨーコ
ソル・ルイット
ソル・ルイット

②「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開」展 アーティゾン美術館

改装、改名なってから初めて行った。セザンヌやマティスに始まってカンディンスキーや抽象表現主義、日本の抽象まで年代順に網羅している。抽象を総復習するような展覧会。
学生の頃、わくわくしながら見たブリジストン美術館の近・現代の珠玉の作品との再会は感慨深いものがある。また今回旧収蔵作品に加えて、かなりの数の新収蔵の作品が展示されている。
最後に現代の抽象のホープ的な作家7名(津上みゆき、髙畠依子、リタ・アッカーマンら)の作品が展示されている。こういうのがあって単なる名画の総花的な展覧会で終わっていないのがいい。

セザンヌ
セザンヌ
マティス
マティス
ピカソ
ピカソ
カンディンスキー
カンディンスキー
フォートリエ
フォートリエ
デ・クーニング
デ・クーニング
ロスコ
ロスコ
元永定正
元永定正
スーラージュ
スーラージュ
津上みゆき
津上みゆき
髙畠依子
髙畠依子
リタ・アッカーマン
リタ・アッカーマン

東京展覧会巡り⑤-1(2023.6.28-7.2)

30年来の旧友二人の個展に行って来ました。

①田鎖幹夫展


昨年日本橋から表参道に引っ越ししたギャラリー砂翁&トモスは、空間と壁面、光までもが見事に呼応しているステキなギャラリーでした。
田鎖君は独自に開発した蜜蝋を使った作品を作り続けている。

蜜蝋を紙や板に塗り、引っ掻いて跡を作りインクや絵具を乗せ、それを溶かして別の紙に転写する。反転した作品がもう1つ出来る。

何より転写という間接的な過程を経ることで偶然性を取り込んだ作品になり、その分意図や意識から離れて開放的な気分になるのが心地よい。

田鎖幹夫展
田鎖幹夫展
田鎖幹夫展
田鎖幹夫展

②五嶋稔展

京橋のギャラリー檜B・C。

いつも通り五嶋君の性格そのものの、サービス満点の作品群でした。
アクリルガッシュの艶消し不透明、明るいベタ塗りと細筆による線の走りが冴え渡っていました。楽しい作品ですがただ楽しいばかりでなく、秘密めいたというか、蠱惑的なところがなんともくすぐられます。

五嶋稔展
五嶋稔展
五嶋稔展

東京展覧会巡り④-4(2023.3.20-3.24)

展覧会で作品を見るとき、自分でも制作している身からすると、純粋な鑑賞はなかなかできなくて、自分にとって有益な情報はないかとか、この手法は使えないかとかついつい考えてしまう(特に若いときは)。そうでなくても自分との距離感をいつも測りながら見ているという感じはあると思う。
しかし若い頃にすごく影響を受けた作家の展覧会は邪心なく見られる。しかしその頃の感動を思い出すようにして見るため、現実の鑑賞としては逆に上滑りしてしまい、アクティブな鑑賞ができなくなってしまうということが多々ある。
それを危惧しながらも、エゴン・シーレ展と佐伯祐三展は見ずにはいられなかった。

○エゴン・シーレ展(東京都美術館4月9日まで)

人気です。あの体を切り刻むような線が、自分の実存的な苦悩を理解してくれていると思ってしまうのは自分だけではないのだろう。私は授業でもよく紹介したりして使わせて貰った。でもあまりに見過ぎて飽きてしまうのも、怖いことだがありがちではある。実は今はシーレの作品の中では空間に埋め込まれたような茎を持つ植物や家並みの風景、またあまりないが室内風景などが人物以上に面白いと思う。それから晩年(といっても享年28だけど)、一見平凡なリアリズム人物絵画みたいになったものが逆にすごいと思っているが、今回それらの作品もきちんと展示されていてとても良かった。
今回、なぜか風景作品だけ写真OKになっていたので紹介します。

エゴン・シーレ展
エゴン・シーレ展
エゴン・シーレ展
エゴン・シーレ展

○佐伯祐三展(東京ステーションギャラリー4月2日まで)

これも人気です。やはり年配の方が多い気がする。佐伯の憂愁もまた抗しがたい魅力で、高校時代心酔した。これも見飽きてはいるがと思って内心ヒヤヒヤだったけど、やはり新しい発見があって良かった。
一般的に面白くないといわれている、日本に一時帰国した際の作品も、下落合風景はいいんじゃないか。滞船はやはり面白くなかったけど(なぜ空があんなに暗いのか)。あまり目にしない人物や静物もなかなか素敵でした。
代表作である、細い線で描かれた広告文字の作品の後に、晩年(といっても享年30歳ですが)郊外に居を移して重量感のある建物を描いているのもなるほどなと思いました。
何よりも佐伯の全年代を網羅した100点以上の作品群。その中に画集に載っている代表作品はほとんどすべてあり、また初出の作品も数点ある、この圧倒的な質・量を堪能しました。(写真NGなので駅舎のレンガの壁を)

東京ステーションギャラリー

東京展覧会巡り④-3(2023.3.20-3.24)

全く私には縁のない、しかし質の高い展示をすることで定評のある銀座のブティック系、化粧品系ギャラリーに行ってきました。

○銀座メゾンエルメスの「Interference(インターフィーレンス)」展 6月4日まで

繊細で脆い素材を使って知覚体験を促す4人のグループ展。
スザンナ・フリッチャーはモーターで震える糸を会場の空間に縦横にめぐらしたインスタレーション。その中を糸の震えやモーター音に同調しながら歩く体験。画像では糸が見えないかも。肉眼でもよく見えないくらい繊細でした。
フランシス真悟の絵画は正方形の中央に円が描かれていて、それが微妙な色で塗られている。解説によれば光干渉顔料を使っているそうで、見る方向によりキラキラした色が蝶の鱗粉のように揺れ動く。
どれも体験するこちら側の反応で成立するような作品でした。

「Interference(インターフィーレンス)」展
「Interference(インターフィーレンス)」展
「Interference(インターフィーレンス)」展

○シャネル・ネクサス・ホールの「マベル ポブレット」展 4月2日まで

キューバ生まれの女性アーティスト。パンフでは特殊な加工をした写真作品かと思ったけど、実際は今まで見たこともない不思議なモノだった。
小さくピラミッド型に折られた写真が壁から空間を空けて立体的に構成されていて、それをちょっと遠くから見ると画像が浮かび上がる。キャプションの素材欄に「origami folded photographs printed on backlight, mounted on plexiglass」とあり、プレキシグラスを塗った写真を折り紙のように折って作っているらしい。他に花びらの形のプラスチックをたくさんパネルに刺したものもあった。一見工業製品っぽいのだけどそれを越えて惹かれるものがある面白い作品だった。
(それにしてもエルメスやシャネルに入るときにはいつも緊張する)

「マベル ポブレット」展
「マベル ポブレット」展
「マベル ポブレット」展
「マベル ポブレット」展
「マベル ポブレット」展

○資生堂ギャラリーの「YU SORA もずく、たまご」展(4月9日まで)

白い布に黒い糸で刺繍した作品。平面もあるが、実物大の立体を布で覆うインスタレーションも。モティーフはリモコン、テーブルの上の本やカップ、カーテンなど室内生活範囲の身近なもの。日常がそのまま漫画の一コマになって飛び出してきたような感じで、現代の工業製品がなんともはかなく愛おしく思える作品でした。
YU SORAは第16回 shiseido art egg賞受賞者の一人。

「YU SORA もずく、たまご」展
「YU SORA もずく、たまご」展
「YU SORA もずく、たまご」展

○ポーラミュジアムアネックスの「ポーラ ミュージアム アネックス展 2023 -自立と統合-」展(4月16日まで)

ポーラ美術振興財団による若手アーティスト海外研修助成制度で選ばれた6名による展覧会。
その後期3人展。佐藤幸恵の半透明ガラスの作品がかわいかった。

ポーラ ミュージアム アネックス展 2023
ポーラ ミュージアム アネックス展 2023

○GINZA SIX 6階蔦屋書店の中央イベントスペースGINZA ATRIUMでのb.wing個展「Home Alone(Don’t forget to play)」
(残念ながら3月29日で終わってしまった)

b.wingは香港出身のアーティスト。展示されている絵画(A-boyというキャラクターらしい)や教室風のインスタレーションから、作家の子どもの頃の孤独や心細さがあふれ出ている感じで、心ならずも「しん」と感動してしまった。
この作家は全く知らなかったので驚きも大きい。それにしてもGINZA SIX 6階蔦屋周辺は面白くいつまでいても飽きない。
(最後の画像はGINZA SIX吹き抜けのジャン・ジュリアン作品)

b.wing個展「Home Alone(Don’t forget to play)」
b.wing個展「Home Alone(Don’t forget to play)」
b.wing個展「Home Alone(Don’t forget to play)」
b.wing個展「Home Alone(Don’t forget to play)」

東京展覧会巡り④-2(2023.3.20-3.24)

VOCA展(上野の森美術館)3月30日まで
3月に上京するとVOCA展には必ず行くようにしている。
VOCA展は今年で30周年だとか。VOCA展のサブタイトルは-新しい平面の作家たち-で、今回30周年記念企画として「平面」≠「絵画」~絵画と平面の境界線~ という展示もある。
30年間常に平面と絵画の問題はついて回っていただろうけど、その解釈は難しい。
以下、勝手な解釈ですが、
VOCA展が発足した1994年当時は「絵画」が「平面」に取って代わられ、壁に従属するような機能しかないモノになっていた。そこからの脱却を求め、空間として価値ある平面=原初的世界像を表出する平面=絵画 を創出するべく悲愴な決意を持った作家の作品がVOCA展に登場した。いわく赤塚祐二、吉川民仁、丸山直史、東島毅、小林正人、野沢二郎・・・などの実験的作品がそうで、それはすばらしい光景だった。
その後2000年代に入ると、絵画がなんかまた矮小化したようなあまり面白くない感じになった。VOCA展もこんなモノでいいのかなとがっかりしちゃって、それほど見たいと思わなくなった。
絵画が大きなくくりで語れる物語は持たなくなって久しい。でも最近はそれぞれみんな違ってみんないい的な感じで、よくわからないけど作品1点1点は面白いと思う。出品規定が壁から20cmまでとなっていて、また素材も問わないことから写真、映像、陶芸、テキスタイルなどほとんど何でもいい。であれば、絵画と平面の違いと言うよりなぜ平面にこだわるのかもよくわからない。
30年前とは隔世の感がある。今でもその頃の作品は好きだが(彼らの作品ももちろん変化している)、しかしなぜか30年前の作品を今見るより、今のVOCAの作品がやはりおもしろいと思ってしまう。
という感想でした。

VOCA展
VOCA展
VOCA展
VOCA展
VOCA展
VOCA展

(VOCA展受賞者の作品を収蔵している第一生命の本社ロビー-銀座-で、過去の受賞者の展示-今は女性作家の作品-をしていて、それも見た)

VOCA展
VOCA展

VOCA展のついでにSCAI THE BATHHOUSEまで足を伸ばし「宮島達男展」(4月15日まで)を見た。数字のビーズが壁から離れ床に落ちていた。

VOCA展
VOCA展
VOCA展
VOCA展

東京展覧会巡り④-1(2023.3.20-3.24)

先週、埼玉県立近代美術館で「ポローニア」展というグループ展に出品していました2023年3月21日-26日)。
「ポローニア」展は大学の先輩方のグループ展で、それに今回加えていただきました。「ポローニア(Polonia)」とは「桐」のことで、大学の校章に使われているシンボルで、たしかよく行った構内の喫茶店もその名前でした。

「ポローニア」展

現在、埼玉県立近代美術館での企画展が「戸谷成雄」展で(2023年5月14日まで)、グループ展の受付の合間に、戸谷作品が全年代にわたりこれだけ多く見られたのはラッキーでした。空間をゆったり使った展示レイアウトに、戸谷の重量感ある「森」シリーズなどの作品は迫力満点でした。戸谷の作品に「ミニマルバロック」と本人が命名(造語)したシリーズがありますが、その名の通り基本的な彫刻の概念、構造に対する深い思索と、人間的な内実(情念)が融合したような表現は見応えがありました。

「戸谷成雄」展
「戸谷成雄」展
「戸谷成雄」展
「戸谷成雄」展
「戸谷成雄」展

今回、長くはない滞在でしたが、足が動く限り展覧会を見て回ったので、これからいくつかアップしていきたいと思います。とりあえず友人の展覧会から。

○池袋B-galleryの「長はるこ」展。ギャラリーオーナーで版画家の長さんのシルクスクリーン作品と、大学院同窓の沼尻昭子さんの立体作品(壁のオブジェ)のコラボ展。両氏が同じネパール紙を素材にしています。(4/9まで)

「長はるこ」展
「長はるこ」展

○銀座ギャルリー志門の「Monochrome」展。古くからの友人が何人か出品しています。(3/25で終了)

「Monochrome」展
「Monochrome」展

東京展覧会巡り③(2022.12.12-12.15)

レポートその③です。
国立新美術館「ドマーニ明日」展。
毎年この時期開催の、「新進芸術家海外研修制度(旧・文化庁派遣芸術家在外研修制度)」で海外研修をしてきたアーティストの成果発表展覧会ですが、以前、少なくとも旧・安田火災東郷青児美術館でやっていたときには、文字通り直近数年間の派遣研修員の選抜展でした。しかし最近は出品者の研修時期も年齢もバラバラで、人選やコンセプトがよくわからない展覧会になっているような気がします。
今回も伊藤誠や北川太郎の様なきっちり確実で評価も定まっていて、研修時期も古いアーティストから、人気作家で今回4回目の出品の丸山直文、2回目の小金沢健人、そして最近派遣された若手アーティスト数名という人選になっています。全体として共通のテーマがあるというわけではないようで、研修の成果発表としては4回は多すぎるし、人選の意図がわかりませんが、展覧会自体は、ひとりひとりの作品の質が高く見応えのあるものでした。

伊藤誠
伊藤誠
北川太郎
北川太郎
丸山直文
丸山直文
大崎のぶゆき
大崎のぶゆき
石塚 元太良
石塚 元太良
小金沢健人
小金沢健人

同じく新美術館の「Idemitu Art Award」。(「ドマーニ明日」展のチケットを提示すると無料で入れます)
「シェル美術賞展」が名称を変えたそうです(びっくり)。「シェル美術賞」は「FACE展」や「VOCA展」と並ぶ「若手作家の登竜門」として有名ですが、その中でも最も歴史の長いものです。
最近の絵画の動向を見るのにはとても参考になりますが、最近の若手は普遍性や精神性、また宇宙的な大きなものには向かわず、身近なものに目を向けることが多いですが、それも確固たる信頼はなく気分や雰囲気的な感じが多く、抽象的でも描写的でもないという、あやふやなもの多いです。そういった感覚が今日的らしく、今回のグランプリの作品もそんな感じで、面白いとは思うものの若干見飽きてきた感もあります。

Idemitu Art Awardグランプリ作品
グランプリ作品
Idemitu Art Award
Idemitu Art Award
Idemitu Art Award
Idemitu Art Award
Idemitu Art Award

帰りの搭乗便の時間が迫る中、モノレールの天王洲アイル駅で下車してTERADA ART COMPLEX に駆け込み、どうしても見たかったMAKI GALLERYのブライアン・ハート展を見ました。ブライアン・ハート(Brian Harte)はとても好きな作家(もう「推し」的な感じです)で、前回のMAKI GALLERYの個展が見られなかったので、今回を逃すとまたいつ見られるかわからないと思い、必死に走りました。ハードエッジと曖昧空間、身近な形象と抽象、プライベートと客観が見事に混じり合っています。
残念ながら他の作品を見る時間がなく、また走ってモノレールに戻り空の人となりました。

ブライアン・ハート展
ブライアン・ハート展
ブライアン・ハート展
ブライアン・ハート展
ブライアン・ハート展
ブライアン・ハート展
ブライアン・ハート展

東京展覧会巡り②(2022.12.12-12.15)

レポートその②です。
森美術館の「六本木クロッシング」。
同じフロアーで開催している「YUMING MUSEUM」と「冨樫義博展」(この漫画家について全く知らない)は行列ができているのに、「六本木クロッシング」 は予約なしでもスイスイ。しかし入ってみると作品の持つ切実なエネルギーに圧倒されます。「六本木クロッシング」はいつも人間としてギリギリのところで制作しているアーティストが選ばれている印象がありますが、今回もヒリヒリするような痛みや叫びが聞こえてくる(それが時にユーモラスな表現をとることもありますが)ような素晴らしい展示だと思いました。
人類や自然、歴史や文化とどう関わっていくのか、それを自分のこととして美術的手法でなんとか応えようとする真摯さと気概を感じる展覧会でした(個人的感想ですが)。
「MAMコレクション:自然を瞑想する」の久門剛史、ポー・ポー、梅津庸、「MAMプロジェクト」の山内祥太も良かった。

青木千絵
青木千絵
金川晋吾
金川晋吾
AKI INOMATA
AKI INOMATA
キュンチョメ
キュンチョメ
市原えつこ
市原えつこ
石垣克子
石垣克子
SIDE CORE2
SIDE CORE2
進藤冬華
進藤冬華
梅津洋一
梅津洋一
山内祥太
山内祥太

国立近代美術館の「大竹伸朗展」。
こちらは一応予約して入りましたが、なくても大丈夫そうです。
大規模回顧展ということでかなり期待していましたが、自分の中ではなんだか薄い印象しか残りませんでした。
もともとかなり好きなアーティストで、直島など作品も結構見てきました。中でも2006年東京都現代美術館の個展「大竹伸朗 全景 1955-2006」の印象が強く、そのため今回大竹というアーティストをなぞって見てしまったのか、またはその前に見た「六本木クロッシング」の衝撃が強かったためなのか、よくわからないですが、ただただ「美しい」作品群として目に映りました(これも個人的感想です)。
年代順でなくテーマごとの展示で、そのテーマの意図がよくわからず、またアプリで作品リストや解説を見なければならない煩わしさも影響したかもしれません。
こういうこともあります・・・・といった感想です。

大竹伸朗
大竹伸朗
大竹伸朗
大竹伸朗
大竹伸朗
大竹伸朗
大竹伸朗

東京展覧会巡り(2022.12.12-12.15)

用事で数日東京に滞在しました。約2日の自由時間でいくつかの展覧会を見ました。見たいものがたくさんあって、全部は見られませんでしたが、限られた時間の中でかなりの数の展覧会を回りました。そのレポート①です。
旧友の個展がいくつかありました。
80年代末から90年代にかけていくつかのグループ展でご一緒させていただいたり、コンクールでよく顔を合わせていた方々です。現在も精力的制作、活躍されています。
黒田克正展/ギャルリー東京ユマニテ/12.8-12.28
醍醐イサム展/K‘s Gallery/12.6-12.18
原大介展/椿近代画廊/12.5-12.16
寺田和幸展/Galerie 412/12.5-12.17
醍醐酸、原さん、寺田さんとはお会いでき、その頃の話になると30年以上前なのに皆さん良く覚えていて、懐かしい思い出に花が咲きました。最後に行ったGalerie 412は表参道ルイ・ヴィトンの真ん前。思いがけずクリスマスイルミネーションが見られました。

黒田克正展
黒田克正
黒田克正展
黒田克正
醍醐イサム展
醍醐イサム
醍醐イサム展
醍醐イサム
原大介展
原大介
原大介展
原大介
寺田和幸展
寺田和幸
寺田和幸展
寺田和幸
クリスマスイルミネーション
クリスマスイルミネーション
クリスマスイルミネーション
クリスマスイルミネーション
 
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