安西水丸展 世田谷文学館 (2021.8.18)
いつもは一応美術家として展覧会を見ますが、これだけはほとんどファン心理です。ただただ見たい。
ペンの細いスミ線と明快な色面(パントーン)のスタイル、その後の下手っぴ風な色鉛筆の直描きイラスト、村上春樹や嵐山光三郎らとの交友、俳句、お酒や旅などのエッセイ、どれも好きですが一番好きなのは小説です。
「手のひらのトークン」などの淡々としたニューヨークものもいいですが、「アマリリス」などちょっと隠微な恋愛ものも結構あって密かに好きです。
多才多趣味で余裕があり、優雅に人生を楽しむ人という感じですが、ある意味孤高の人ではなかったか。「孤愁」といった雰囲気を感じるのです。
展覧会会場は広くはないですが、資料の多さと工夫された展示構成、アットホームな雰囲気でとても楽しめる展覧会です。
安西水丸展会期 2021.4.24-9.20
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