美研のあれこれ⑩
1.オープンキャンパス(8月9日)
島根県立美術館庭 宍道湖沿いの渡辺豊重の作品
島根大学教育学部は8月9日(金)にオープンキャンパスを開催しました。
午前中の全体説明に続いて午後は各専攻で個別入学体験が開かれました。
「美術専攻」では以下のような内容で実施しました。
専攻・コース入学体験 「ようこそアートの世界へ」
① 美術専攻4年間の学びについて
美術の各分野の紹介のほか、パワーポイントでカリキュラムの特徴・学生生活・実習や専攻別体験などを説明しました。
②推薦・前期入試について
推薦入試の内容と前期入試について説明し質問を受けつけました。
③絵画室などの施設と学生作品見学(写真①)
学生が絵画室、彫刻室、デザイン室などの施設とそこに展示した授業作品を紹介し、授業の内容などを説明しました。
④在学生との交流会(写真②)
在校生15名ほどが絵画室で参加生徒と交流を持ちました。授業のこと、課題のこと、学生生活のことなど和気あいあいと話をしました。
⑤「持参作品の講評」
参加者が持参したデッサン、水彩画、油彩画、彫刻・工芸作品、ポスターなどのデザイン作品等を専攻の教員が講評・アドバイスをしました。
(写真①)
(写真②)
私たち教員は特に⑤の「持参作品の講評」に力を入れています。たくさんの高校生の作品を見、またそれを通して高校生や先生方との交流を深められたら幸いです。また③の学生による施設や授業作品の解説も好評です。学生自身の口から大学生活について直接話を聞けるので、参考になりまた親近感がわくようです。
島根大学教育学部美術専攻について興味のある方、質問等のある方は新井までメール(arai@edu.shimane-u.ac.jp)にてご相談ください。
なお美術専攻のデジタルパンフレット2013年版が、島根大学教育学部ホームページの以下のサイトでご覧になれます。
URL http://www.edu.shimane-u.ac.jp/ より「専攻分野」→「美術教育」→「美術教育専攻パンフレット2013年度版はこちら」、
また、私たち教員スタッフについては同じく島根大学教育学部ホームページ「教育研究スタッフ」→「美術教育」でご覧になれます。
2.美術館ワークショップ(8月10日〜13日)
今年も島根県立美術館で子ども向けのワークショップを開催しました(写真③)。
これは3年生の専攻別体験学修の一環で、前期の「造形授業構成研究」授業の中で企画、題材設定、演習等をし、夏休みに美術館で実習を兼ねてワークショップを開くものです。
このワークショップで学生は美術題材の設定から実際の説明・指導ばかりでなく、様々な参加者との対応までを体験し、すぐ後期に控えている教育実習への基礎を築くものとなります。
今年は8月10日から13日の4日間、同時期に企画展として開催されている、「佐伯祐三」展とリンクして、佐伯の描いたようなパリの街の家々を立体的に制作するワークショップ「佐伯の絵から飛び出した[立体で作る]パリの街」(写真④パンフレット)を開催しました。
(写真③)
(写真④)
制作手順は複雑で、まずいろいろな形の角材にコルクシートで窓等の凸凹を作り、そこにパテを塗り壁を作ります(写真⑤)。着彩をした後、ポスターや新聞の写真などを貼り、壁の装飾をします(写真⑥)。最後に建物の汚れた雰囲気を、絵具に漬けることで出し完成(写真⑦)。とても複雑な手順なので時間もかかり、その分創作の時間が少なくなったのが残念だったですが、3年生7名の説明や事前の準備、また息もぴったりで気持ちの良いワークショップになりました。
(写真⑤)
(写真⑥)
(写真⑦)
3年生はこれから教育実習に向かいますが、学校教材の場合は、ワークショップの題材と違い、受講者が自らの独創で形作る活動を多く入れなくてはいけません。またその時にすぐできてしまうのではなく、悩んだり葛藤したりする中で自分なりの造形物となるような活動を保証する指導が必要になります。そうした美術活動の本質を取りこんだ題材、授業案を創り上げて欲しいものです。
3.教員免許状更新講習(8月19日)
さる8月19日に教員免許状更新講習を開きました。5年前から実施されているものですが、私が担当するのは3回目です。
講習は「絵画素材による授業題材研究」と題して、おもに、近現代の絵画・造形思想から生まれた技法や形式の中のいくつかから授業題材との関連を探り、その研究をもとに参考作品となりえるような専門内容と題材の本質を伴った作品演習制作をするという内容です。
美術の先生方のための研修講座なので、美術の授業題材の理解を目的としたものですが、それとともに、あまり堅苦しくならず、制作者としてその場の制作を楽しんでもらうような気持ちで行いました。
具体的には「近現代の絵画・造形思想から生まれた技法や形式」としてコラージュ・マティエール技法を題材として講義と演習制作をしました(写真⑧⑨)。
お疲れ様でした。
(写真⑧)
(写真⑨)
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